神経の通過穴が多い蝶形骨



最初に大切な結論からお話します。

体のどの部分も大切に取り扱わないといけないのですが、特に蝶形骨は取扱いに神経を要します。

なぜなら、蝶形骨にはいくつかの神経の通り穴があり、この骨の裏には自律神経やホルモンバランスに関する、脳下垂体、視床下部、松果体などが傍にあり、さらに脳幹へと繋がっていきます。

また、眼窩、咀嚼、鼻などにも影響を及ぼします。

頭が痛いときや目が疲れた時、さらには美容効果を求めて、グイグイグリグリすると敏感に反応し、新たな歪みや嫌な症状の一要因にも関わってきます。

蝶形骨の特徴


前頭骨・後頭骨・側頭骨・頭頂骨・上顎骨・頬骨・篩骨・鋤骨・口蓋骨、これらの9種類の骨と蝶形骨は接合しています。

また、頭の底では後頭骨と接合しています。

後頭骨の底辺には孔があり首とつながり、そこを脳幹から脊髄へと繋がっていきます。

蝶形骨にはいくつかの孔が有り、神経が通過しています。

これらからも、いかに蝶形骨が重要な位置にあるかがわかります。


三叉神経

顔面、鼻、口、歯、咀嚼運動などに関係しています。


生きている時の骨は柔軟性がありますし、些細な刺激で反応します。

また蝶形骨は非常に過敏で、複雑な位置に配置しています。

強い刺激(押したり揉んだりグリグリしたりること)を与えると、その時は気持ちがいいかもしれませんが隣接する骨にも意外な影響をもたらし新たな歪みや違和感などの一要因にもなりがちです。

また日常の姿勢の悪さや癖などでも、蝶形骨に歪みを生じてしまうことも多々あります。

脳脊髄液の流れも悪くなるので、頭痛やめまい、耳の違和感、不眠や眼精疲労などの要因にもなってきます。

さらに筋膜を介して横隔膜などにもつながっているので、内臓にも影響をきたすことがあります。

やみくもに押したり揉んだりするのは要注意したい場所です。